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日本はアルゼンチンになる。

people walking on alley near buildings

1971年にノーベル経済学賞を受賞したアメリカ人の経済学者「サイモン・グズネッツ」は言いました。

サイモン・クズネッツ - Wikipedia

「この世界には4種類しかない。先進国、発展途上国、日本とアルゼンチンだ」

アジアから突如現れた日本は世界の人々を驚かせましたが、20年後には「この世界には3種類しかない。先進国、発展途上国、そして日本とアルゼンチンだ」と言われるかもしれません。

日本に住むなら長期的な将来性について考えるべきだとは思いませんか?今日は日本の未来にも見えるアルゼンチンの歴史を見ながら、ひとつ考えてみようじゃないですか。

世界で10本の指に入る大国だった「アルゼンチン」

1904年、貧乏な国日本はロシアと戦争するために世界中の国から借金していました。ちょうどその時国債を購入してくれたのがアルゼンチンです。しかも、イタリアから輸入した戦艦二隻も転売してくれたため、万年金欠発展途上国だった日本はこれを旗艦「三笠」(これもイギリス製)の部隊に組み込み決戦、日本海海戦に挑みました。当時の予想を大きく裏切り、この戦いで日本が勝利したことは日本の近代史の快挙と言われています。

しかし、私たち日本人を驚かせるのはその頃のアルゼンチンの豊かさです。実際この国の経済成長率は第一次世界大戦以前までは世界最高でした。イタリア・ドイツ・スペインからやってくる良質な移民達、農業ができる豊かなパンパ、豊富な天然資源はこの国を強大にするには十分でした。当時フランスの有名建築家を呼び作られたブエノスアイレスは今でも美しい首都です。

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ですが豊かな資源を利用した一次産業への依存は工業投資を遅らせました、結果1960年代からは日本の奇跡的な経済成長を尻目にかつての宗主国スペインにもGDPを抜かれ、「汚い戦争」と呼ばれる左派粛清劇まで繰り広げられます。

そして1990年に日本が栄光のピークを迎えた時、アルゼンチンと日本のGDPの間には大きな差ができていました。

ではアルゼンチンは何故没落してしまったのでしょうか?このブログの読者にはアルゼンチン人もいるかと思いますので詳しい指摘はあなた方アルゼンチン人におまかせしますが、

https://www.jsie.jp/Annual_Meeting/2008f_Hyogo_p_Univ/jsie200810pdf/20081012_08_C.pdf

この日本国際経済学会の分析から説明してみます。主に私が気になったのはこの2点です。

①政治的腐敗・社会の団結のゆらぎ 

 アルゼンチンはイタリアやドイツから多くの移民を受け入れ伝説的な発展を遂げた時代がありましたが、工業国に転換できず成長が鈍化すると経済はひっ迫し次第に国内の中産階級が没落し始めました。こうなると貧困層と富裕層の政治的思考は真逆になっていきます。こうして国内対立が進みポピュリズム政治や軍事政権が乱立する混乱した国になっていきました。

②工業化の失敗 

 アルゼンチンは豊かな資源を持つ国です。そのため工業へ投資すれば大きな発展ができる可能性があります。しかし、牛肉の輸出など、第一次産業の依存が止まらず工業化への予算投資が遅れたため、外資の誘致が進み、結果的に国内工業が発展する時を逸しました。

これらの2つの理由によってアルゼンチンは衰退したとこの論文には書いてありますが、では日本は全くこのような問題がないのでしょうか?

日本のアルゼンチン化

実は近年、日本もこの2点において同じ問題が確認できます。

①日本は実は格差社会である。

https://diamond.jp/articles/-/103116 より

 日本という国は「国民が皆豊かである」というイメージがありますが、ジニ係数を見るとそんなことはありません。このグラフでは

  • アメリカ(赤)
  • イギリス(黄)
  • 日本(黒)
  • フランス(オレンジ)
  • ドイツ(青)
  • スウェーデン(緑)

これらの国が登場していますが、我が日本はドイツよりも「ピーキーブラインダーズとダウントンアビーの国」に格差の点では近いのです。

フランスの経済学者トマ・ピケティによるとこの格差の拡大は資本主義の宿命的も問題で、経済が不安定になると格差はより拡大すると言われています。

ではもしこの世界恐慌の再来かもしれないコロナショックが数年続いた場合、我が国の冨の源泉であった中産階級は消滅しているかもしれません。

 また政治家も近年一族による世襲が増えています。父親が政治家だったというのも珍しくありませんが、中には100年前から家族が政治家だという例もあります。政治家の世界はすでに世襲制になっており、その世界に入るためには婚姻関係が不可欠です。そのため日本は実質ほぼ貴族制の国家になっていると考えてもいいと思います。これも社会の分断をより大きくし将来的な衰退につながる可能性があります。

②工業化の遅れ

 かつて30年前はソニーなどが素晴らしい商品をだし「世界で最も新しい国」だった日本ですが近年は社会が変化に対応できていません。IT投資も進んでおらず、「古い制度のままでもいいんではないか?」という雰囲気が蔓延しています。

 一つの例をお教えしましょう。

 あるビジネスマンが画期的なロボットを販売しに行きました。そのロボットを500万円で購入すれば労働者3人分の仕事をしてくれます。しかし、通常日本の会社はこの500万円のロボットを買うよりも外国人を安く働かせることを選びます。なぜならロボットは初期費用が高いですが外国人を雇用するのは安いからです。冷徹なビジネスの論理に従うと確かにその通りですが、このような行動をしていると新しい技術の開発に立ち遅れてしまいます

 以上の二点を考えると私はアルゼンチンのように日本が衰退する可能性もあると考えています。日本人は私が説明した通りアリのような根性を持っていますが、女王アリが食べ物を独占し、巣が崩壊したらどうなるでしょうか?アリは一匹では生きていけないのです。

 長期的に日本の未来に関して考える時、衰退のシナリオはたくさん思い付きますが、発展の可能性はあまりないということに気が付きます。あなたがいらっしゃる国の市場はそういう場所なのだと理解して移住してほしいと思います。

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