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超えろ五年の壁

closeup photo of brown brick wall

日本に住んでいる外国人には「5年の壁」という言葉が知られている。これは日本に来るほとんどの外国人が5年以内に日本を去るため、5年以降の居住に大きな壁が存在しているという例である。もしあなたが日本に来たのならぜひこの5年を超えて我々の文化を深く理解してほしいと思っている。そのため今日はこの壁を越えるための方法について話したいと思う。

なぜ5年なのか?

 まず「5年の壁」を越えることができない人間には特徴がある。そのため典型的な5年の壁を越えることができない人間の例を用意した。

ある壁を越えられない者の人生

 1年目:あなたは何もかも新しいものに囲まれて常に刺激的で楽しい。漢字の看板を見ただけで面白いと思い、自分が本当にアジア人達に囲まれているという事実に驚く。そしてまるで一瞬のように1年は過ぎていく。

 2年目、あなたはまた面白い一年がやってくることに感謝する。アルバイトも始めるので異国で働いていることに自信を持つ。日本人の友人や恋人ができているかもしれない。まるで日本社会への入り口に向かって階段を上っているような気持がするので少しの失敗を怖がることはない。あなたはひたすら毎日を楽しんで生きているだけだ。

 3年目、異変が起きる。ある日また春がやってくると自分は確実に時間がたっていることに気が付く。しかし、そこで一瞬「自分はここで何をしているんだろう?」と考え始める。頭に浮かぶのは故郷と家族の姿、そして少しずつ違和感に気が付き始める。

 4年目、あなたの違和感は大きくなる。あなたは日本人の裏の顔を知る。バイトをぶん殴る店長などを見て、こんなこと母国ならないのにと思い始める。「この国にいるからこんなに疲れているんだろうか?俺はなぜここにいるんだ?」という疑問が頭から離れなくなる。外国人の友人たちと日本人の悪口を話して過ごし時間が増えた。時間は経つのに自分は永遠と旅をしているような気分でいることに気が付く。空をずっと飛んでいるような感覚がやまない。

 5年目、あなたはもう日本から帰ると決める。やはり日本人は自分とは違う人間だと悟ったからだ。空港に着いた時、すこし寂しさも感じるがあなたは母国に帰れることを喜んでいる。旅は終わった。あなたは母国への日常へ帰るのだ。

 わかるだろうか、5年の壁を越えることができない人間は過ごしている国を外国としてとらえてしまっている人間だということがわかる。自分とは異なる存在だから面白いと思うし、逆に不満も抱くのだ。

nature sky bird animals
Photo by Adrianna Calvo on Pexels.com

 あるブラジル移民の日本人はブラジルに定住できなかった日本人たちのことを「地面に足をつけることができない渡り鳥」と呼んだ。言いえて妙だ。本当にこんな渡り鳥達をこれまで見てきた。渡り鳥達には不思議なことに全く日本人の「匂い」がしないからすぐにわかる。

日本人の匂いがする外国人

 「日本人の匂いがする外国人」というのは仕草や行動から日本人と同じオーラを感じる外国人のことをである。我々は言葉にできない何か不思議な感覚のことを匂いと呼んでいるのだ。そして匂いがしない者は通常日本人との関係を断ち切っているか、日本人を頭で理解しようとしている。そしてそういう人々に日本人は安心感を感じないし、心を開かない。

考えるな、感じるんだ。

あるイマームが同じことを言っていたなぁ

 まず、日本人という生き物を理解しようとしても絶対に無理だ。あなたは”理解する”ためにあなたの国の文化を使って理解しようとするからだ。正しく異文化を習得しようと思ったら生まれたばかりの赤ん坊のような心で他の文化を”感じ”なければならない。そしてあなたの心に新しい文化がインプットされたときあなたは母国の文化と、外国の文化が融合した「新しいあなた」に変化している。これが「日本人の匂いのする外国人だ」。

 こういう時、生まれつき文化を融合させるのが得意な人間はいる。第一にハーフの人々は生まれながらにして二つの文化というのを持つジレンマに慣れているため海外に行っても新しい文化を吸収することが普通の外国人よりも簡単である場合が多い。

 また、複数の強大な文化に挟まれた地域の人間も得意だ。バスク人やエルザス人がこれに当てはまるだろう。

 第二は若者である。例えば私は初めて欧州に渡ったのは19の時だったが、これは私に非常に良い経験となった。19の柔軟な時にヨーロッパの文化も受け入れたので、建前を好まない日本人という新しい生き物に進化した。現在私はヨーロッパ人でもないが日本人でもないメスティーソのような生き物である。

 なるべく30になる前に外国に渡ったほうがいい。人間の脳は予想よりも早く硬くなってしまう。

 最後はあなたと同じ文化の外国人と一緒に行動しない外国人である。特に最初の1年・2年は努力して日本人と一緒にいることができたかどうかであなたに匂いがつくかどうかが決まる。最も日本が新鮮に感じる時期にどれだけ日本人からエッセンスを吸収できるかが、日本化できるかどうかの決め手だ。

5年の壁を越えた時あなたは別人になっている

 さて、5年を超えた時、あなた恐らく自分の変化に気が付くだろう。ある日母国の家族から「君は変わった」と言われるはずだ。もしそのように言われたならあなたは既に「新しいあなた」になっている。これがあれば多少つらいことはあるが日本で長く生きていけるようになる。

 日本にいる外国人がつらいと思うことは、あなたが自分の国にいた時のままでは生きていけないことだ。日本社会はあなたが日本人の色を持つように様々なプレッシャーをかけてくる。だから多くの変われない人たちは心に問題を抱えるし、この国を去っていくだろう。自由に自分らしく生きていけるカナダや移民の国とはそこが違う。純然たる規範の中で限られた自由を楽しむのが日本文化だ。

 もし5年の壁を越えてこの文章を読んでいる人がいるのなら、私はあなたへ賛辞を送りたい。あなたはこの国でたくさんの努力をしたことを私は知っています。そしてあなたのその努力を認めている日本人もあなたの周りに何人もいることを忘れないでください。日本人は仲間だと認識するまでは大変ですが、仲間になれればあなたに本当の姿を見せます。あなたとこの国で生活できて光栄です。いつか日本であなたと会えることを楽しみに私は今日もこの国で生きています。

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