やばい日本旅行

銀山に住むアルゼンチン人に会いに行く。(2):遂にアルゼンチン人登場、Youはそんなところでなにしてるの?

前回の記事はこちら!

<これまでのあらすじ>

バス!特急!鈍行列車!乗ってかかった17時間。たどり着きたるはとある秘境の島根県大田市。本当にこんなところにアルゼンチン人がいるの?それともコンコン狐が化かしたか。そびえたつは石見の銀山。友人と私は駅を降り立つ。

11:00 大田市駅

「おー意外と駅前はキレイなんだなぁ」

 私と友人はとりあえず安心した。無人駅で降りた途端に車に乗せられて、山奥で熊のいけにえにされることはなさそうだ。スマホを見てみると、「駅前の道をまっすぐ歩け」と指示があった。ということで我々はトボトボ歩き出した。

 さて歩いていると気が付くのが空き家と思しき家の多さだ。50年前であれば町を賑やかにさせていたであろう店の半分ほどがつぶれてボロボロになっている。

なんとももったいない光景だ。

 実際多くの地方都市が人口減少のためにこんな感じである。ここ大田市も最盛期いた45000人の人口が30000人にまで減少しているので町内経済の打撃は大きいだろう。

 さて、かつての繁栄ぶりを思わせるメインロードを歩いていくと曲がり角にヨーロッパ人らしき人が待っていた。そう、連絡をとった彼女だった。

*画像はイメージです

「よく来たねー!島根にようこそ!

 まさか人生で「島根にようこそ」アルゼンチン人に言われる日が来るとは思っていなかった。

 ちなみに私は何度か島根と鳥取を間違えて彼女から怒られている。

砂丘は鳥取、神社は島根。いいね?

 彼女の島根愛は素晴らしいが、それよりもすごいのはその流暢な日本語だ。教科書で覚えたような形式ばった文章語ではなく、自然な会話ができるのには舌を巻いた。聞いてみれば彼女はまだ21歳である。こういう人がいるから世界は広いなと思ってしまう。

 さて、夜まで彼女は忙しい。なぜならこの町のNPO法人でボランティア活動をしているからだ。老人ホームへ食事を作ったり、小学校で異文化を教えたり、はたまた伝統文化の「岩見神楽」の受付などもしている。東京ならなかなかできない体験をしている強者なのだが、本人曰く

ネットで見つけたよ!」とのことだ。

*この画像もイメージです。

クールに言っているが、日本人でもなかなか来ない場所に住んでいるのはすごい。ひしひしと感じるレベルの高さだ。

あれっ?ちょっとまって俺もしかしてテレ東がやるくらいのネタを個人でやってるんじゃない?と思い始めたのはこのころからである。

ということで、さっそくNPO法人の代表の方が経営するゲストハウスにチェックインして、我々は銀山を見に行って時間を潰すことにした。

大田市ゲストハウス 雪見院 Guesthouse Yukimi-inn(大田市)

ちなみにホテルは今年できたばかりでとても清潔だった。

銀山に関しての詳しい話はまた今度別記事で話すが、

スペイン語話者なら絶対に行くべき場所だ。中世のスペイン人達も買いに来た銀を売っているのがこの銀山だったから日本との大きなつながりを感じることができるだろう。

21:30 ホテルにて

さて話は飛んで夜である。色々観光したが私たちは夜ホテルに戻って彼女の話を聞いていた

そもそもいつから日本語を勉強しているの?

5年くらい前から勉強してたよ!日本語はドラマとかも見て覚えたよ!

それはすごい早いね!だから日本語がそんなに上手なんだね!日本に来たのは今回が初めて?

実はキンセアニェラ(女性の15歳の誕生部を祝う風習)の時のプレゼントで東京に行ったことがあるよ!でも今は島根の方が絶対いいと思うね!

マグロの兜焼き

すっごいよ!実際なかなか外国人の人が田舎に住むのは難しいと思ってたけどアルゼンチンちゃん(仮)はマジで日本語を日本人みたいに話せるから問題なさそうだね。ふるまいも日本人っぽいし!

安心しているおばさんのイラスト
アルちゃんのNPOの「ボス」

この子はすごかったわよ!長年このNPOをやってきて多くの外国人の人を受け入れてきたんだけどね、この大田市駅(Ooda)の近くに小田(Oda)駅があるのよね。それでそこで降りちゃって、無人駅で泣いてる外国人の子たちが多いんだけど、彼女は最初っから日本語が上手でね。そんなこと全然なかったわ。今だってコロナ問題で飛行機がなくなって帰れないんだけど、この子ったら帰りたくないって言ってるのよ。

だって日本は平和だしね。この安心して町を歩けるっていうのはすごい私には大事だわ。アルゼンチンの私の故郷はあまり治安が良くないの。

ちなみに僕は東京人ってのもあるけど、外国人は東京の方が住みやすいと思うんだ。アルちゃん(仮)的にはどう思う?

私の場合はここがいいかな。だってすごい人が優しいの。東京だと人が冷たいイメージがあるけど、ここの人はみんな自然体で好きだわ。できればここで働きたいと思ってるくらいなの。でも大学在学中だとビザの取得が難しいのよね。。。

マグロの兜焼き

た、たしかに・・・ちょっと都会の人って冷たいかもしれないね。それにアルちゃん(仮)くらい話せれば何の問題もないもんね。

いやいや、それだけじゃないのよ!この町は自然がたくさんあって、海も温泉もあるんだよ?三瓶山でハイキングしたりするのも楽しいよ。東京じゃこんな自然はないでしょう?実際今他の外国人の人達も引っ越してきたりしているのよ。本当に島根県が好きなの

マグロの解体のイラスト

うっうっ。。。この郷土愛。。。アルちゃん(仮)は本当に島根が好きなんだね。東京に外国人は住まなきゃいけないとか言ってすいませんでした。

ふふふ、わかってくれればいいのよ!それでいつ帰るんだっけ?もっと楽しんでいってよ。

マグロの兜焼き

実は明日の8:30の電車に乗って帰るよ・・・飛行機が12:20なんだ。

驚いているおばさんのイラスト

えっ!?それはすごい早いじゃないの!!すぐに寝ないと!!

 そんなわけであっという間に一日は過ぎていった。今回の旅で分かったことはちゃんと日本語が話せて心が通じ合えばどんな人でも日本人は受け入れてくれるということである。もちろん文化の違いによる衝突もある。しかし、「アルちゃん」のように日本文化を学ぼうとしている人を受け入れない人はいないのだ。なんだか普段暗いテーマが多い中で明るくなれるような出会いだった。

 ただし、爽やかにこれまでの経験について語る彼女だが、そのチャレンジ精神と努力は並々ならぬものがあったということはその日本語から感じ取れた。もし日本語や日本文化に合わせるつもりがないならやはりあなたは東京にいるべきかもしれない。でも本気で日本人と向き合えば彼らはあなたを認めてくれるのだ。

 新しい土地で頑張る人を見ていると何だかほほえましい気分になった。

まぁ飛行機で1時間で帰れたってのも微笑みの理由なんですけどね。

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