生活

ポカホンタス女子問題:日本版Weeaboo

photo of two native americans playing woodwind instruments

2020年4月日本のTwitterを騒がせた単語があった。

それは「ポカホンタス女子」である。

実はこのポカホンタス女子問題は外国のWeeaboo問題と非常に似ているためこれまで是非紹介したいと思っていた。それでは早速だが今日はアメリカ人になりたい日本人たちの話について紹介していこう。

ポカホンタス女子って何?

ポカホンタス女子とは2020年4月頃から急激に有名になったネットスラングである。意味は「アメリカ人のようになりたくてかぶれている女性」のことで、このような人をからかう意味がある。ではなぜポカホンタスというディズニーのキャラクターが選ばれたかというとポカホンタスの姿が典型的な西欧人が見るアジア人のステレオタイプのファッションだからだ。ロングの黒髪に細い目、そして赤い口紅といったファッションは日本ではあまり流行ではない。だからいかにもアメリカやヨーロッパにいそうなアジア人だと思われるわけである。

しかし、仮にファッションが欧州にいそうなアジア人女性に見えたとしてもそれは個人の自由である。なぜ彼女達はこれほどまでにインターネットユーザーに嫌われたのだろうか。それは彼女たちの言動に問題があった。

上のTwitterの内容は典型的ポカホンタス女子が話しそうな内容が書かれている。曰く、海外(この場合アメリカなど)は開放的な文化を持っているのでマリファナ合法化などにも寛容だが、日本は遅れている。と発言している。

そう、ポカホンタス女子と非難されている人たちは「海外を礼賛して、日本を非難するのである」

典型的な奴

確かに日本を批判するのは大切なことである。批判することでより状況が改善される可能性もあるだろう。しかし、彼女達の場合ほとんど日本を非難して外国を礼賛している。なぜこんなことが起きるのだろうか。私は自分なりに分析をしてみた。まず一番大きな理由は

日本はヨーロッパ文化にコンプレックスを持っていることだ

日本人のヨーロッパコンプレックス

日本の近代の歴史というのはヨーロッパへの憧れとコンプレックスの歴史である。元々貿易や交流を19世紀まで拒絶していた日本だったが、武力によってアメリカに無理やり開国されたことで日本人はヨーロッパ文明への恐怖と憧れの両方を得た。これによって「よりヨーロッパ人のようになって強い国を作ろう」という目的のために始まったのが近代日本の歴史なのである。そのため日本固有の文化は古く・悪い、そしてヨーロッパの文化は新しく・偉大だ、という常識がこの100年以上存在していた。実際この考え方は日本が経済大国になった後もまだ残っておりいまだにヨーロッパやアメリカの言語・文化を知っていることは日本でステータスになっている。

united kingdom marching band
Photo by David Jakab on Pexels.com

この歴史を理解した上で彼女達ポカホンタス女子の行動を見るとこれは典型的日本人の自慢行動だということがわかる。つまり自分はヨーロッパ・アメリカの文化を普通の日本人よりもよく知っているので自分は普通の日本人よりも優れているのだ、というアピールになるのである。このため彼女達の発言は非常に嫌われている。純粋に外国文化を紹介し、比較するのであればだれも怒らないが自慢するから嫌われるわけだ。

またこのような人々は基本的にアメリカ、カナダ、オーストラリアなど日本人がよく留学する国にしか行くことがない。そして「アメリカやカナダは様々な文化を吸収しているので非常にオープンマインドだ。しかし日本はそうではないので遅れている」と言いながらメキシコ人やアラブ人の文化を見ると「これは学びたくない」という人が多い。(実際このような人に留学中会ったことがある)。本来様々な文化を吸収することはいいことだ。私もそれに賛成だが、ならばラマダン中のイフタールに参加したり、他の文化を体験してもいいと思う。そのため私にはアメリカやカナダなど、「日本で礼賛される文化」しか学ぼうとしない彼らの姿勢と口にする意見にいつも矛盾があると感じるのだ。

このような矛盾のため元々このような人たちはネット上で批判されていたが、最近ある人物が問題行動を起こしたことでさらにネットは炎上した。

NYでコロナにかかり日本へ帰国→炎上

2020年4月、アメリカからある日本人が帰国したことでポカホンタス女子へのバッシングが激しくなった。この人物はニューヨークでの生活をTwitterに乗せているインフルエンサーで度々いかに日本が遅れている国か、そしてNYが素晴らしい町かをネットに投稿することで日本人からバッシングされている人物だった。しかしこのコロナウィルス危機でコロナに感染してしまった彼女は解熱剤を飲んで無理やり日本に帰ってきてしまったのだ。しかも飛行機の中での様子をマスクを着けずにインスタグラムで生配信したために、「散々日本をバカにしてたのに、調子が悪くなったら帰ってくるのか!」と非難されたのだった。

調子のいい時は外国で日本を非難し、悪くなったら祖国だからと帰ってくるというのは確かにあまりに都合がよすぎる話である。手のひら返しというのはそうそう通じるものではない。

さてこのような人物は男性にはいないのだろうか?もちろんいる。しかし私の感覚としては外国の文化を盲目的に礼賛してしまう女性の方が男性よりも多いと感じていた。そのためその理由を分析したのだが、このような説は考えられないだろうか。

日本の女性は短期で海外に行くことが多い?

famous sydney opera house on city harbor
Photo by Ben Mack on Pexels.com

オーストラリアで学ぶ日本人留学生のライフコース

この論文は日本からオーストラリアに留学している日本人の学生にアンケートを取り、その目的や性別年齢について調査し、その後のライフキャリアをどのように考えているか分析したものである。

この論文曰く日本からオーストラリアに留学する学生は7:3で女性の方が多い。しかしそのほとんどは1か月未満の留学で帰国してしまう

そして逆に4年間の正規留学をしている学生を分析すると男性の方が多いことがわかるという。これは非常に興味深い結果だ。

つまり、多くの日本人女性は深く外国の文化のことを知らずに礼賛してしまっているのではないだろうか

このような男女の違いが生じる理由としてこのような仮説を考えた。

①日本は男尊女卑が激しく、男性は家族のリーダーとしてしっかり給料を稼げる大人になることを親に求められやすい。

②その場合、留学も投資した分将来の役に立つかどうかをシビアに計算した上で行う。なぜなら大学時代に同じ時間を使うならば日本企業のインターンシップに行くこともできるからだ。

③ ②の際、短期留学は旅行のようなものなので投資する金額のわりに回収できる将来のメリットが少ない。そのため選択する男性は少ないが、女性は比較的家族のリーダーになることを求められないので短期の留学なら行くことができる。日本人男性の場合留学する際は真剣に勉強をすることを考え長期留学を選ぶ傾向が強い。

④ ③の場合、短期留学生は外国の悪い部分や現実を見ることが少ないので日本版Weeabooになる可能性が高い。そして短期留学生の多くが女性のためポカホンタス女子が非常に多いと錯覚してしまう。 

⑤結果日本の女性はポカホンタス女子になるが、男性はならないと勘違いされる。

のではないだろうか?日本の留学生に大きな男女差があるというのは意外だったが、まだ仮説でしかないので今後事実の分析を進めていきたいと考えている。

どこが良いか悪いかではない

さて最後に言うと、海外生活をする際にどこが優れている国、劣っている国というのはない。個人にとって合っているか合っていないかの違いしかないのだ。それにも関わらず他国の文化や政治を優劣で見ていては外国の本質を理解できない可能性がある。その文化のいいところ悪いところの両方をありのまま受け入れて自分が一番生きやすい文化を選ぶべきなのだと私は考えている。

「憧れは理解から最も遠い感情」とマンガ「BLEACH」の悪役、愛染は言っているが、全くその通りだ。まぁでも5年くらい勉強していれば否が応でも悪い面も理解できると思うが、その時でもポカホンタス女子でいられるのか気になるところである。

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